【日本再興戦略】高校時代にこんな大学の先生がいるなど知る由もなかったなあ。
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Profile
著者:落合陽一
出版社:幻冬社
出版年:2018年1月30日
概要
落合陽一さんは筑波大学で学長補佐・准教授・デジタルネイチャー推進戦略研究基盤基盤長を兼任しつつ、メディアアーティスト、あるいはピクシーダストテクノロジーズCEOとして経営者の側面も持っています。
Kindleで落合陽一新刊「日本再興戦略」出てます🙇 普段我々がとってるアプローチの行動原理を初学者向けに書きました.ご覧いただければ幸いです.https://t.co/pXTmoHwCrw
— 落合陽一/Dr.YoichiOchiai (@ochyai) 2018年1月29日
この本では日本の近代社会を考察した上で、著者の学者、経営者という観点から、テクノロジーによる今後の日本の再興に向けた指針を、政治、教育、働き方といった方向からのアプローチによって提唱しされています。
我々の世代の次の一手で、日本のこの長きにわたる停滞は終わり、戦況は好転する。僕はそう確信しています。バックグラウンドとビジョンを拡張し、世界に貢献する。日本にとって、そして世界にとって、今ここが「始まったばかり」なのです。
印象に残ったこと
ゲーム盤上の不公正、不公平な裁きは気になるくせに、士農工商のような不平等問題にはあまり目を向けないのです。
バックグラウンドにある東洋思想を学ぶべきなのです。
今、我々の足かせとなっている、近代的な日本人のものの考え方や、伝統的特性、今足りないものの入手など、更新をしていくべきなのです。
落合さんは今のいびつな欧米的仕組み(近代的な日本人のものの考え方)よりも日本人が元来持っていた東洋思想の方が日本人の働き方、さらにはテクノロジーとの親和性が高いと考えています。
まずはじめに印象に残ったことは、研究者である落合さんがこれだけ近代史に対する知識を持っているということです。日本の文化について考えることが、メディアについて考えることと同義であると考えており、メディアアーティストとしての活動を通して得られたものかと考えられます。
歴史を学ぶことを苦手としていた私にとってはテクノロジーの研究者でありながらその切り口からも語ることができるということに非常に驚きました。しかし、そういった交わることのないと思っていた分野がつながりを見せるというポイントはとても大切だと思いました。
では、新しい時代に磨くべき能力とは何でしょうか。それはポートフォリオマネジメントと金融的投資能力です。
これからの時代は、複数の職業を持った上で、どの職業をコストセンターとするか、どの職業をプロフィットセンターとするのかをマネジメントしないといけません。
せめて1つはトップ・オブ・トップの人と話すに足る何かを探さなくてはいけません。
近代が「タイムマネジメント」の時代だとしたら、現代は「ストレスマネジメント」の時代になるはずです。
その上で落合さんが必要だと考えていることが、自分をマネジメントする能力と何に張るべきかを予測する能力です。生き方としては、複数の働き方をもちその上でトップの人と語るに足る能力を一つ身につけないといけないということですね。最初はどっちやねんと思いましたが、ストレスマネジメントをする、つまり好きなこと(かつ社会に貢献できること)で追求できることであれば、その両立が可能なんだろうなあ。
まとめ
サイエンス、テクノロジーアート、エンジニアリング、デザイン、フィロソフィー...
人の培ってきた営みに敬意を払いながら、要素を時代に合わせて更新していく。自分のバックグラウンドとコミュニティに対する帰属意識、そして時代に対しての貢献があることが、文化やモチベーションといった文化的資本の原動力になるはずです。
前回読んだ「お金2.0」ではこれ方の生き方をテクノロジー×経済という形で提唱していましたが、この本ではテクノロジーに近代思想の振り返りを掛け合わせることでこれからの日本のあり方がまとめられていました。
ただどちらもこれからの生き方の像は近いところがあり(出版社が同じということもあると思うのですが)、それは自分が熱狂できることを見つけ没頭することです。それが価値経済における個人の価値を高めたり、ワークアズライフのためのストレスマネジメントにつながります。そしてそれを可能にするのがテクノロジーであるといったところでしょうか。
いやあ、こんなことを考えている教授もいるのだなあ。自分も本を読むだけではなく逐次的にやっていくことをしないといけない。
「日本再興戦略」を読んで、マインドフルネスといった東洋思想や、述べられた行き方を可能とする、統計処理といった分野にも触れてみたいと思いました。
そして何よりもまずは専門性を深めるために今大学院でやっている研究に没頭すること。
↓「お金2.0について」